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プレスリリース
2023年3月20日
セリスタ株式会社
「第25回秩父宮記念スポーツ医・科学賞」奨励賞を受賞しました。
東京オリンピック暑熱対策医・科学サポートグループ/セリスタ株式会社
セリスタ株式会社(東京都千代田区 代表取締役 伊藤承正)は、杉田正明教授(日本体育大学)が代表を務める「東京オリンピック暑熱対策医・科学サポートグループ」のメンバーとして「第25回秩父宮記念スポーツ医・科学賞」奨励賞を受賞し3月17日(金)に開催された表彰式に参加しました。
東京で2回目のオリンピック競技大会を開催することが決定した際、同大会は高温多湿の厳しい環境となることが予想され、暑熱対策が必要不可欠であるとされました。2014年から日本陸連が暑熱対策に着手し、2017年からはスポーツ庁の委託を受け「暑熱対策医・科学サポートグループ」が、陸上競技をはじめトライアスロン、テニス、セーリングなど様々な競技団体と連携し、暑熱対策の研究を進めました。同グループは杉田正明教授(日本体育大学)を代表として、練習中やレース中のアスリートの胸部及び大腿部等に脱脂綿を貼付して汗を採取し、体内から失われる成分を徹底的に分析しました。また、練習時の給水量や水温及び体重減少量の計測とともに深部体温や体表面温度等の測定を通して、暑熱環境下における各アスリートの生理学的特徴を把握し、個々のアスリートに最適な暑熱対策の方略を確立しました。
セリスタ株式会社は同グループの中で、トップアスリート向けに体内深部体温冷却ツールとして、手のひらと首用の冷却グッズを開発しました。手のひらには熱を体外へ逃す働きを有するAVA(動静脈吻合)があり、首には皮膚から浅いところに太い頸動脈があることから、冷却グッズを手のひらや首に巻くことにより、運動中の深部体温上昇を効果的に抑えることや運動前の冷却(プレクーリング)を簡便に行うことを企図して開発したものです。パフォーマンス低下の原因はATP(アデノシン三リン酸)の産生が低下することにあり、このATPを産生するための酵素は熱に弱く体温上昇により働きが弱くなるため、開発した冷却グッズを用いることで、体内深部の熱を除去し、暑熱環境におけるアスリートのパフォーマンスの維持・向上に寄与することができました。
2021年に開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、予想通り厳しい暑さの中での開催となりましたが、日本は陸上競技の競歩、マラソンにおける銀メダル、銅メダル、入賞をはじめ全種目合わせてメダル58個、入賞総数(メダル獲得数含む)136という成績を残し、長年にわたる暑熱対策の研究成果が発揮された大会となりました。
《東京オリンピック暑熱対策医・科学サポートグループメンバー》
岡﨑 和伸 先生 / 大阪公立大学
松生 香里 先生 / 川崎医療福祉大学
河村 亜希 先生 / 日本体育大学
浅田 佳津雄 様 / 株式会社ウェザーニュース
西村 雅彦 様 / ユニカ食品株式会社
伊藤 承正 / セリスタ株式会社
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